人が生きていく中で、全くのストレスフリーな生活を送ることはほぼ不可能。
趣味を増やしてみたり、友達と話したり様々な解消法がありますが、仕事が始まれば、人と関われば、その都度ストレスは感じるものです。
より効果的なストレス解消法はないか?と常に探していませんか?
意外なことに、” 感謝 “をすることで、ストレス解消になるということがわかりました。
具体的に感謝がどのように影響するのか解説します。
ストレスを感じやすいのは脳の仕組みにある
脳は、危険などから身を守るためにネガティブなものにより強く反応して、同じことを繰り返し考え続けるという働きがあります。
ポジティブな事しか考えないということは、危険に対する警戒心が薄れ生存が危ぶまれるため、
ポジティブな記憶は残りづらく、ネガティブなものが記憶に残りやすい仕組みになっているのです。
なので、どんなに趣味や休日にストレス発散できそうな行動をとっても、
嫌な仕事をしている、苦手な人となかなか距離を保てないなどのストレスが日常的にあると、そのことについて繰り返し考え続けてしまうのです。
このことから、何も意識せずに過ごしていると、頭の中はネガティブ思考に偏りやすくなってしまいますよね。
このままネガティブにさいなまれてしまうことで、脳の老化や記憶を司る海馬などの神経系にもダメージを及ぼすようになってしまうそうです。
なぜ感謝がストレス解消になるのか?
ネガティブに偏りやすい脳をポジティブに変換していくきっかけとして、感謝をすることが効果的だということが研究で分かっています。
アメリカの研究で、
【他人へ感謝をする、感謝日記を取り入れているグループ(A)】
嬉しかったことを書きだしたり、誰かへ感謝の手紙やメールを送る。
当たり前の日常が無くなったらどう思うか想像する。
【ご褒美など自分に向けて感謝をするグループ(B)】
散歩や美味しいものを食べたりしてもらう。
【自分の幸せに適切な行動を見つけ、行動はしないグループ(C)】
3つのグループに分けて、一定期間それぞれの行動をとってもらいました。
すると、グループAが一番、幸福感、充足感、喜びを感じやすくなったという結果が出ています。
また、感謝日記をつけることで、勉強や仕事の取り組みへのモチベーションが上がり、
そのモチベーションは、感謝日記を書くのをやめても3カ月ほど持続したそうです。
この結果から、自分だけの幸せについて考えたり行動するだけより、
他者へ感謝をする方が、よりストレスを和らげることができるということがわかります。
特に日本人は自分に自信が持てなかったり、自己肯定感が低い傾向にあります。
自分に対して感謝をしたり、長所を認めようとしても、
「でも、こんなのできて当たり前…」
「大したことない」
と否定的な感情が出てきて難しいことがあります。
まずは、普段お世話になっている人にありがとうと伝える方が、より簡単で幸福感を感じやすいかもしれませんね。
感謝をするとホルモンの分泌を促す
人に感謝をしたり、役立つことをしたと感じた時に、4つのホルモンが分泌されているようです。
- オキシトシン
- セロトニン
- ドーパミン
- エンドルフィン
オキシトシン
やる気、快感、安心感などの癒しの効果をもたらしてくれます。
スキンシップや親切な行動をすると分泌されやすくなります。
他人への感謝の気持ちや思いやりの気持ちを頭に思い浮かべるだけでも、オキシトシンが分泌されるようです。
感謝をされると嬉しくなりますよね。
他者へ感謝の気持ちを伝えたり、自分は様々なモノや人に支えられていると実感することで
オキシトシンの分泌を促すことができるのですね!
オキシトシンは認知症の改善や、予防の効果がある可能性もわかってきています。
セロトニン
精神安定、不安感の解消、頭の回転を良くする作用があります。
ポジティブ思考や幸せな思い出に浸ることで、ネガティブ思考のループを断ち切ることができます。
考えているだけだと、すぐに「でも…」と否定的になりやすいので、
感謝日記でしっかりと言語化すると、気持ちの切り替えや感情のコントロールをするチカラを鍛えることに繋がります。
ドーパミン
目標達成や危険回避のための、やる気ホルモンです。
ストレスを感じていると、やる気がなくなり、徐々に無気力になっていきます。
感謝日記をつけることで、モチベーションを持続させる研究結果も出ているので、
最近手中力が続かない、なんだかやる気が出ないと感じた時は、感謝日記を付ける習慣がやる気をだすきっかけになりそうですね。
エンドルフィン
強い抗ストレスホルモンで、ピンチの時にすごい効果を発揮してくれます。
ランナーズハイと言われる現象は、このエンドルフィンによるもの。
エンドルフィンには鎮静効果があり、その効果は病気の治療にも使われるモルヒネの5~6倍もあるのだとか。
感謝をするだけで、このエンドルフィンを分泌できるということは、スポーツ選手のような厳しいトレーニングをしなくても、
簡単にランナーズハイのような、苦しさを越えて、実力以上のチカラを発揮できるようになると考えることができますよね!
また、エンドルフィンには、皮膚のダメージによる損傷や炎症を抑える作用もあるので、
アトピーやニキビにも効果あるのだそう。
ストレスを感じると、肌荒れしてしまうこともあるので、感謝をするだけで美肌になれるのならいくらでも感謝したくなりますよね。
感謝をすることでこれら4つのホルモンを分泌させることができるということは、精神的にも身体的にもいいことづくめですね。
「感謝の瞑想」も効果的
瞑想と言うと、呼吸に意識を集中させて「無」になるというイメージがあるかもしれません。
しかし、瞑想には様々な種類ややり方があり、感謝の瞑想と言うのもあるのだとか。
やり方は、リラックスできるときに3分ほど感謝を唱えるだけ。
何に対して感謝するかは自由です。
- ご飯が美味しい
- 温かいお風呂に入れて嬉しい
- イケメンを見かけて目の保養になった
などなど、好きなタイミングで、自由に取り組んでみてください。
普段当たり前で見過ごしてしまっていることに、改めて感謝の思いを巡らせると、
自分がいかに恵まれていて、多くの人やモノに支えられていることを実感できます。
私も、瞑想を習慣にしています。
イライラしたり、落ち込んでいる時は、「あ~ぁ、脳のクセ出ちゃってるよ」って自分を客観的に観察することができるようになりました。
前より穏やかに過ごすことができるようになりましたし、
普段、引きこもりがちな生活をしていますが、一人でも十分楽しく充実した日々だと感じられています!
まとめ
ストレス解消法と言うと、趣味に没頭したり、誰かに話す、運動するのが効果的とよく言われますが、
私は、これらの方法では解消できませんでした。
常に、ストレスの原因となっていることが気にかかり鑑賞した所ですぐにネガティブ思考に陥っていました。
ネガティブ思考を無理やりポジティブにしようとしても、それがかえってストレスになったりします。
まずは、あまり抵抗なくできる感謝から始めていくと、徐々にストレスを感じにくくなっていけるかもしれませんね。
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