ダイエットを決意したのにも関わらず、食べ物のことばかり考えてしまう。
お腹いっぱいなのに、何か食べたくてソワソワする。
ダイエットは明日からにしよう!と食べては、後悔をしてしまっていないでしょうか。
私も過去に、お腹いっぱいなのに食べ物のことが頭から離れず、常に何か食べていないと気が済まないくらい過食に悩んでいました。
一度過食のクセがついてしまうと、なかなか抜け出すのは難しく、そのままにしておくと摂食障害になってしまう危険性があります。
この記事では、私の実体験を通して過食から抜け出す方法をお伝えします。
単に気をそらしたり、無理やり我慢しても余計に食べたい衝動は強くなるばかりなので、ここでしっかり原因を突き止めましょう。
過食の原因となるもの
結論から言ってしまうと、「ネガティブな感情」が原因になっています。
一見、食欲と感情は大して関係なさそうに感じるかもしれません。
関係なさそうと感じてしまうからこそ、ないがしろにされていて、誰も気づいていないから
悩んでいる人が増え続けているのです。
これだけだと直接の関係性がよくわからないので、私の実体験から順を追って説明したいと思います。
感情を無くした過去
私が2人目の子供を出産し、1年が経とうとしている頃だったと思います。
私は自分がしたかった理想の育児、理想の母親像を追いかけた結果、育児ノイローゼになってしまいました。
子供が泣くと、自分も涙が出てくる。
子供が癇癪を起せば、自分も感情的に怒鳴ってしまう。
何度も平静を保とうと、感情を押し殺し、落ち着いて諭そうとしても、子供は言うことを聞かない。
時には手が出てしまうこともありました。
そんな状態の自分が許せずに、もう二度と子供に手を出すまいと対策として始まったのが、自傷行為です。
自分の中から噴き出す怒りの感情をどうしてもうまくコントロールすることができず、
自分に痛みを与えることでしか収めることができないくらい追い込まれていました。
数か月をその状態で過ごしていくうちに、ふと思い立ったのが、
「感情を無くすこと」でした。
もっとこうしなければならないと思うから、苦しい。
どんなに自分に厳しくして、努力しても思い通りにならないから、自分を責めたくなりつらい。
イライラするから子供に怒鳴ってしまう。
全部ネガティブな感情を感じるからいけないんだと思いました。
この感情さえ感じなければ、子供にイライラすることも、自分を追い込んで責めることもなくなり、楽になれると思いました。
感情を無くして起こったこと
子供がいたずらをしても、いうことを聞かなくても、一瞬はイラっとするのですが、
「私は何も感じない、何も悪いことは起こっていない」と、
目の前で起こっていることは、単純に風で木や草が揺れるように、ただの現象を眺めるようにして過ごしました。
いちいち感情がかき乱されることがなくなり、気持ちが楽になってきたのですが、
同時に「楽しい、嬉しい」感情も感じることができなくなっていきました。
都合よく怒りや悲しみの感情だけを無くすことはできないようですが、イライラするよりはマシだと思っていたのでしばらく続けることに。
徐々に自傷行為はしなくてもいられるようになり、落ち着きを取り戻しつつあったのですが、
次第に味覚に違和感を感じるようになりました。
何を食べても味を感じないのです。
正確に言うと、「味はわかるけど、何も感じない」です。
通常食べ物を食べる時は、「あ~美味しい!ほっとする~!幸せ~」
「少ししょっぱくなっちゃったなぁ~」とか、アレコレ感じながら食べますよね。
私は、そもそも感情を感じないようにしていたので、美味しいとか、幸せ~、また食べたい!
今度はこんな味付けで作ってみようかな!など、何も思うことがないのです。
嬉しいも楽しいも感じられないと、自分の生きる価値や存在価値も分からなくなっていきました。
何のために私はここにいるのか?
何のために生きているのか?
私は何がしたいのか?
常に何かを探し求めているような感覚でした。
お腹はそれなりに満腹感はあるのですが、お腹がいっぱいで、苦しくて痛みすら感じているのに、
お腹にぎゅうぎゅうに詰め込まずにはいられないほど、何か食べたくて仕方がないんです。
生きている感覚を、食べることや、体の痛みで実感を得ようとしていたのかと思います。
感情と味覚の関係
感情を感じないようにして起こったのは、喜びも感じない、味も感じなくなっていくといことでした。
調べてみると、実際に感情と味覚には深い関係があるようです。
そもそも舌の味蕾(みらい)で感じる味覚というのは、安全な食べ物かどうかを判断するためなのだそう。
子供が苦みや酸味の強い食べ物を好まないように、動物も苦みや酸味の強いものを食べません。
これは、
苦い=毒があるかもしれない
酸っぱい=腐っているもの
と、本能的に避けるようになっているのですね。
味覚は経験を重ねるにつれ、コーヒーやビール、ゴーヤや山菜などの苦みの強いものでも、安全なものとわかれば
美味しいと感じられるようになっていきます。
このことから、味覚は単に味を検知する器官であり、それを美味しいと思うのか
危険なもの、不快なものと判断しているのは脳ということがわかります。
また、昔から言われる言葉に、苦い経験、甘酸っぱい思い出ということがありますよね。
子供のころに好きだった駄菓子を食べて、記憶がよみがえったり、とても懐かしい気持ちになったりしませんか?
味覚と感情には、大きなつながりがあり、記憶や実体験も味と結びつけられているということがわかりました。
過食の原因になっているものは?
食欲や味をどう感じるかは、脳が感知していることから、過食の原因は脳にあるということが容易に考えられますよね。
過食をしてしまうのは、脳の空腹中枢や満腹中枢が正常に機能していないこと。
これらの中枢は、感情などを司っている脳の部分と密接に関係があるのですが、
食欲をコントロールしている部分は、ストレスの影響を受けやすいのです。
現代はストレス社会なので、ストレスを感じずに生活することは不可能ですよね。
抑え込む必要がある感情といえば、ネガティブな感情しかありません。
私たちは子供のころから、我慢することや、怒りなどの感情を思いっきり人に見せることはよくないことだと教えられてきました。
なので、ネガティブな感情を見ないふりをしたり、必死にポジティブになろうとしたり、
感情を誤魔化そうとすることがクセになっていると思います。
しかし、それが一番心に負担をかけてしまっていて、過食の症状まで出ているということは、
限界に近付いている体や脳からのSOSのサインと言えるのではないでしょうか。
過食防止には心を整えることが大切
私は感情を無くすことで、過食になっていきました。
また、ストレスからも食欲をコントロールしている脳の一部に影響を及ぼしているとなると、
ストレスの対処の仕方で過食をコントロールできるのでは?という所に行きつきます。
私が一番つらかったのは、怒りや辛い、悲しいという感情をどう扱っていいのかわからないことでした。
なので、過食の原因やストレスの一番の原因となっているのは、ネガティブな感情と言えます。
ネガティブな感情の扱い方とは?
私が、育児ノイローゼや過食から抜け出せたのは、徹底的に自分の内面と向き合い始めたことです。
自分が今何を感じていて、どうしたいと思っているのか?
我慢していることは何か?
誰にも否定されることなく、わがままが通るならどうしたいか?
自分の本音をとことん探りました。
嫉妬心や、悔しいと思う気持ち、ドロドロしていて認めたくない感情さえも
「私はそう感じているんだな。そう思うこともあるよね」って
自分自身に寄り添ってあげることをしました。
本当にシンプルなのですが、これだけです。
筋トレやあれこれ勉強する必要もなく、感情に寄り添うだけで大きな変化がありました。
感情に寄り添うことで起こった変化
自分のネガティブな感情を否定することもなく、ただ「そうなんだな」って思うだけで、どんどん気持ちが軽くなっていきました。
今まで自分をひどく責めて、存在価値すらないと思っていたのが嘘のように、
「今のままでいいじゃん!」
「失敗をいつまでも悔やむのではなく、これからどうしようか工夫するだけでいいんだ」
と無理やりポジティブになろうとしなくても、勝手に気持ちが明るく前向きに。
前向きになったとはいえ、嫌な思いをしたり、イライラすることはあるのですが、
そのまま嫌なことをグルグル考えるのではなく、すぐに気持ちを
うまく切り替えることができるようになるので、心がいつも軽いんです。
また、目の前で起きた出来事と、自分の感情を切り離して観察することができるようになり、
冷静な判断や物事を柔軟に捉える、観察力も向上。
子供や家族にも的確なアドバイスをできるようになってきました。
自分の短所を直そう、正そうとすると苦しくなるばかりだったのが、
単純に感情を認める、自覚するというだけでこんなにも心持が変わるなんて、自分でも驚きです。
まとめ
ダイエット中なのに、食欲をコントロールできない。
食べ物を探してソワソワしてしまう。
このような状態になってしまうのは、脳がストレスによってダメージを受けているというSOSのサインです。
ストレスをためないようにしましょうとアドバイスをされたところで、根本的に解消できる人はほとんどいないのではないでしょうか。
ストレスをためないようにするためには、旅行や気分転換などの、一時的に気を紛らわす手段ではなく
ネガティブな感情を、ただ「そう思ってたんだね。」って認めてあげるだけでいいのです。
難しいテクニックや専門的な勉強は必要ありません。
今すぐにでもできることなので、過食がやめられなくてつらいのであれば、
あなたの心の声を聞いてあげてください。
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